【詳細説明】
それは、出会うはずのなかったものとの遭遇だった。
2125年。人類が火星に移り住んで40年、そこに“安定”という言葉は存在しない。
ISDA(イズダ/惑星間宇宙開発機関)による支配、自由に暮らしたい住民たち、火星社会は静かに揺れていた。
そんな中、“それ”は突如現れた。人知を超えた超常現象とともに。
誰が創ったのか、なぜここにあるのか。
そして、それは人類にとって、希望なのか、それとも――禍(わざわい)なのか。
物語の主人公は目が不自由なリリ-E1102。
火星で生まれ育ち、厳しい訓練をやり遂げ、地球行きの宇宙船に乗る決意をしていた。
それはある特別な人に会うため。白石アオト──地球で暮らすISDAの若き職員。
ふたりの間に交わされた、まだ誰にも話していない約束。
でもその日、リリは運命を狂わす大事件に巻き込まれてしまう。
その事件をきっかけに動き出す“火星と地球の思惑”。
その全てが、“それ”とつながっていく。